自己分析を行う上で、長所と短所を見極めるという工程がありますが、日頃から「自分のいいところはここで、悪いところはここ」なんていちいち考えながら生活する人なんていないですよね。
ですから、改めて長所と短所を出せと言われても、なかなか出てくるものではありません。
私も就活で自己分析をする際、長所を探す点で本当に悩みました。なぜか悪いところばかりが頭をよぎるのです。短所は色々でてくるのに長所がないといったように。
そこで、今回は短所しかみつからないあなたへ短所と長所の考え方をアドバイスします。
まず短所とは、平たく言えば「自分の悪いところ・苦手なこと」というところでしょうか。具体的によく出てくるのが「気が短い」「いい加減」「あきっぽい」「怒りっぽい」などなど。不思議と自信のない人ほど、同じような短所がでてくるものです。
しかし、基本的な考え方は「長所=短所」。すなわち長所と短所は表裏一体なのです。短所は皆同じような出発点でもここからロジックを組み立てることで、短所から各々の個性あふれる長所を見いだす道筋が出来上がるのです。
まず、いくつも羅列された短所。あなたは何かしらの経験をもとに「ここが自分の短所だな」と考えるのでしょう。
例えば「飽きっぽい」と挙げたとして、いつ、どのような状況で飽きてしまったのでしょうか?飽きっぽいと誰かに言われたとしたらそれはどのような時でしたか?
何か単調な作業をしていた時、もしくは興味のないことを半強制的にやらされた時、さして関心もないのに人に勧められてやってみた時。同じように内向的になってしまう時の状況や、怒ってしまったときのことを思い返してみてください。
仮に「温厚」と長所に掲げた人だって、自分が不快な思いをさせられて温厚でいられるでしょうか。温厚な人だって怒ることはあります。
そう、長所はいかなるTPOでも対応できるということではないのです。たまたま思い出した出来事でマイナスの感情をあらわにしたからといって短所と決めつけるのは間違っています。
そこで、逆転の発想をしてみましょう。飽きっぽいとなる時と逆の状況になった時、あなたはどうなるのでしょうか。
単調な作業のときに飽きるのなら、何か複雑で緻密な作業の時はどうですか。細かいプラモデルが好き、文化祭の企画やアイディアを出すときは寝る間も惜しんで没頭するなど。
大好きな作家の小説を読むときはどうですか?自分で興味のあった資格をがんばって取得したことはありますか。自分が達成したことならなんでもいいのです。一つでもみつけたら、あなたは単純に飽きっぽい性格とは言えないですよね。
人に押しつけられたり、さして考えもせずにやってみたことは途中で飽きてしまっても、自分の好きなことには並々ならぬ集中力を発揮する、自分でこうと決めたらやりきる、芯の強さ。それは長所ではないでしょうか?
自分で納得できるまで話を聞き、自分にとってためになるのか、メリットとデメリットを考えてから請け負う。しっかりと考えをまとめてから実行にうつす。あなたの短所はこのように長所へと変化するのです。
短所しか出てこないという方は、短所と判断したシチュエーションしか思い出せていないだけです。就活は企業へ自分をアピールする場面です。
自信過剰にアピールして、口だけの人間と思われるのが怖くてアピールできない。そんな心理にかられることもありますよね。
なので、短所から逆の状況を考えて、長所を見いだしてみてください。そこから自分の力や志望した企業で何ができるのか、何をしたいのか広げていきましょう。もしかしたら、もっと違う業界にも道が開けるかもしれません。